三木屋の庭は300坪の及ぶ堂々たるもの。
志賀直哉の「暗夜行路」にもこの庭の記述がある。
リニューアルした開放的で洗練されたロビーからの眺めが美しい。
窓を開け、月見台の上から眺めるのもオススメだ。
ロビーのソファでゆったりしていると、外国人の宿泊客が多いことに気づく。
三木屋のスタッフは流暢な英語で応対している。
これは外国人にとって、心強いだろう。
スタッフの方たちフレンドリーなおもてなしも特筆すべきレベル。
付かず離れずの距離感で、しかもなんか爽やか。
誠意を持っておもてなししよう、という心意気も感じられる。
その心意気が一番表れているのが、チェックアウト11時。
朝ごはんを食べた後も、ゆっくりできるようにと遅めのチェックアウト。
二度寝するもよし、最期に一ッ風呂浴びに外湯に出かけるもよし。
実際、よくある10時チェックアウトと比べると、驚くほどゆっくりできた。
朝の一時間の差は本当に大きい、と実感。
最期にもう一つ。
国登録有形文化財の建築、文人たちの薫り、おもてなしと、
旅館として申し分のない上に、コストパフォーマンスがめちゃくちゃいい。
城崎温泉というブランド力の高い温泉街なのに、
庭園に面してない部屋なら、平日2名で30000円?。
日本有数のコスパのいい旅館なのは間違いない。
満足度 ★★★★
庭園が見える部屋じゃなくても、このロビーで十分庭園を堪能できる。
月見台より庭園を見る。わりと荒々しさもある庭園。
木造建築と庭園の調和が美しい。
ロビー横にはライブラリー。
蔵書は個性的。志賀直哉関連、城崎温泉関連、そしてなぜか
本屋さん関係の本が多い。
「作家と温泉」「随筆衣食住」(志賀直哉)、
「不思議な図書館」(村上春樹)など。
もちろん「城の崎にて」も。
ライブラリーにはコーヒーマシンも。
これは長居してしまいそう。
廊下には、玉砂利風のタイルの上に
大きな一枚板が何枚も並べられている。
枯山水の上を歩いているような楽しさ。
やや急な階段に時代を感じる。
回廊からは自慢の庭が見える。