福島は会津の、東山温泉「向瀧」に行きました。
電車で東京から行き、途中から鈍行電車に乗り換え会津へ。
鈍行電車は雪のため1時間ぐらい止まったり、
途中、部活を終えたジャージ姿の地元の中学生たちわんさかが乗ってきたり、
福島の生活に参加させてもらったみたいでなんとも楽しい。
「向瀧」は山の斜面に沿うように建てられていて、あたかも
一匹の竜が横たわっているような感じがおもしろい。
中も階段を登るとお部屋、また階段を登るとお部屋と、
その構造を体験できるかなり希有な宿。
雪がすごいです。そしてそれがいいです。
憧れの雪見露天風呂、は残念ながら露天風呂がないためできません
でしたが、お庭が雪に埋もれた上にロウソク、灯籠?が置かれ、
夜はなんとも幻想的です。
音もなくしんしんと降る雪と温泉は相性がいい。
そういうわけで、建物が古く、昔の日本人に合わせてなのか、
お部屋はちょっと狭い。7畳と縁側って感じ。
そしてうーんご飯も部屋食ですがちょっと
普通かなあ。東北らしく気持ち味濃いめ。
全体的に「洗練」という言葉からは違うベクトルです。
お風呂は露天風呂がないのは残念だけど、いいお風呂でした。
過度なサービス、鼻につく演出もなく、
素朴な東北を味わえる感じです。
お値段も1人2万ぐらいで良心的です。
古いお宿が苦手な人は厳しいでしょうが、
静かな夜を俗世間を離れて味わいたい方には
魅惑的な宿となることでしょう。
★★★☆
階段天国! あっちも階段、こっちも階段。
廊下脇も雪が迫る。廊下はぴかぴかに磨き上げられ、
質素倹約、さすが白虎隊を生んだ風土です。
池の上にせり出した構造で、廊下が水の上を歩いているような感覚
で楽しい。
小ぶりな宴会場。親戚だけの小さな結婚式をここであげたら絵になる
だろうな。
お庭が堪能できる廊下。清貧な美を感じる佇まい。
お部屋からお庭を見る。静かだ。雪って物音を吸いとる気がする。
お夕食。内陸なので、お魚を漬けて保存食にした感じの郷土料理。
夜は静かにふけてゆく。