石川県は山代温泉、「べにや無何有」に行きました。
山代温泉は北大路魯山人の絵が残っている「あらや滔々庵」など
日本を代表する高級旅館を擁する名温泉地。
安く済まそうと思えば公共の温泉施設もあったりで、
なかなか使い勝手もいい。
そこに、バリバリッのデザイナー旅館として
佇むのが「べにや無何有」です。
さてその実力はと言うと。。
ハイセンス、余計なものをそぎ落としたデザイン、ホスピタリティ、
やっぱりいいですね!
旅館の縁側の床はだいたい板か絨毯と相場が決まってるが、
ここのは竹。これを最初、ガイド本で見た時は目からうろこだったなあ。
そういう昔からの定説をちょっと変えてくる手法は、
いまでは当たり前になったけど「べにや無何有」ができたころは
けっこう斬新でした。こちらまさに日本のデザイナーズ旅館のはしりでしょう。
カフェや図書館、現代アートの展示、
瞑想用の空間などが併設されていて、
お部屋以外も十分楽しめます。
このあたりをぐるぐる巡っているだけでも、
自分がおしゃれになった気がしてきます(笑)。
空間は言わずもがな、調度品もかなりハイセンス。
といってもモードな感じではなく、あくまでアート。
民芸品をアート方向に持っていった感じです。
「ブルータス」「CASAブルータス」「ことりっぷ」系の雑誌や
本が好きな人なら、わしづかみされちゃうでしょう。
お風呂は大浴場もありますが、
部屋のお風呂でゆったりとがいい。
そして、お料理もトップクラスです。
カニももちろん食べられますよ。
普通の茹でガニのほかに、香箱蟹のゼリー寄せなどもあり、
こじゃれてます。
北陸の名物「のどぐろ」や加賀野菜ももちろん出てきて、
旅行者の喜ぶツボをよく抑えています。
地方ならではのゆったりとした時間を
都市部並みのハイセンスの中で過ごせるのは魅力的です。
デザイナーズ旅館の雄として
今後も伝統と革新を続けていってほしい。
満足度★★★★★
竹の床ですが、床暖房入ってます。冬でも素足で竹の質感を
楽しめて気持ちいい。
このあたり、よく考えられてるなあ。
茶室のようなお部屋。床の間も現代的アレンジ。
ふわふわした照明のあかりでなごみます。
部屋付き露天風呂。丸見え!?
大浴場よりも一人でゆったり入れる感じがいいです。
寝室。ふとんふわふわ。照明やさしい。よく寝れそう。
「べにや無何有」をデザインした原研哉さんがデザインしたアート。
「円庭」という作品だそうです。
水滴が円の上を中心に向かって流れていきます。
もう一つが「方林」。こちらではヨガ、瞑想などができるそうです。
「方林」から外を見る。
敷地内を散策しているとあっという間にお食事の時間になりますね。